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由布は、Barでアルバイトをしている。 元々は先輩の乾 茉白(いぬい ましろ)が働いていたが、芝居が始まると休むためにヘルプで入っていた。 今は由布が専任で、茉白先輩が時々働いている。 ターミナル駅の北側、繁華街の一角にある雑居ビルに店はあった。 大学帰りに店に行き、鍵を開けて中に入る。 掃除をしながら、配達の業者の相手をして、予約の電話を取る。 開店前は、一人でも仕事はたくさん有る。 マスターがウイスキーの買い付けから戻って、仕込みを始めた。 スーパーのサラダとおにぎりを食べて、着替えたら看板を出す。 午後7時、店が開いた。 洗い物や簡単なオードブル、カウンターの後ろの2つのテーブル席が、私の担当だ。 「いらっしゃいませ」 口開けのお客様が来店した。 さあ、戦闘開始だ。
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