主人の異変

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主人の異変

私と主人は40歳過ぎてからの再婚同士です。 主人には娘さんがひとりいますが、生まれて半年で離婚し、その後は全く関わりがありません。 私たち夫婦は、子宝には恵まれませんでしたが、ラブラブ、というよりはむしろ長年連れ添った同士、という関係性です。 7年前に結婚してからは、私は専業主婦として気楽な毎日を送っていました。 主人は20年以上勤務している会社員です。 夜勤がある変則勤務で、体調には人一倍気をつけていました。 ただ、やはり食事時間がバラバラになったり、長時間労働や慢性的な人手不足のための連続勤務により、主人の体はとっくの昔に悲鳴をあげていたんです。 いま思えば、去年の夏ごろから徐々に食欲が落ちていました。 でも、夏はだいたい食べられなくなるし、年齢も40代後半に差し掛かり、ちょうどいいダイエットになる、くらいにしか思っていなかったんです。 今年のお正月休み、趣味のパチンコに出かけて、珍しくお昼すぎには帰宅してきて、 「ちょっとしんどいわ」 その時は、まさか、そんなことになってるなんて、思いませんでした。
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