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最終話
互いの指を絡めて、唇を湿らすようにキスをした。
かさついた上唇が徐々にうすくひらき、下唇をはむようになめた。味わうように舌をからませながら、羽織っていたシャツを肩から外していく。
「んっ……」
「じっくりと味わってやる」
「……そ、そんなっ、が、我慢できなくなるよ」
さらけだされた肩をかじると、熱を帯びて薄紅色にそまった。ほてった体をびったりと密着させて、七海の目が熱っぽく光った。
「くそ、色っぽすぎるぞ」
ただ漏れの色気にそんな言葉が口をついてでてしまう。
「ふ、ふつうです……」
「いや、色気がすごい」
しっとりと汗ばんだ胸に口づけをして、唇をみぞおちからへそ、足のつけ根へと、下へ下へとおしつけていく。
「……んっ。けい、と。……は、はずかしい」
「七海、足をひらくんだ」
ぎゅうと太ももを閉じるので、体を割りこませて、持ちあげておおきく足をひらかせた。つけ根にあるホクロに口づけをする。
「……ぁっ!」
ぐっしょりと濡れた尖ったものが手の甲にあたり、しごいてやる。指先できゅっと押すと、柔肉が弾力を押し返して、七海の尻がおおきく跳ねて、ぴゅっと透明なものがとびだした。
「かわいいな」
「は、はずかしい」
「からっぽになるまで出してやる」
「んっぁ」
飛び散ったものをなめて、吸って濃い鬱血痕を散らばせる。
「七海、俺ほうがおまえより重いぞ。なんど運命の番いだったらとおもって祈ってた。そのぐらい愛している」
「そ、そんな。おれのほうが、ず、ずっと好きだった。好きで、好きで、け、けいとが、……う、運命の番いだったらいいなって。……んっ」
しくしくとした声に気づいて、顔をみると、両腕を交差しても糸を引いた目から涙を流している。たまらなくなって、体をのばして七海のうえに乗りかかって、もう一度キスした。腕をといて、下瞼のくぼみからたまった涙をすくってやる。
「……あっ」
汗の量が増えて、重力に沿って粒となってしたたり落ちた。涙なのか、汗なのかわからないものがぐちゃぐちゃとなって性欲をそそる。俺はこいつの泣き顔がいちばん弱いのだ。
「泣くなよ」
「う、うん。ごめっ、あぅ……」
糸をひいた涎がたれて、唇が濡れてつやつやと光って見えた。ちゅっという音をたてて、唇を奪っていく。
「しょっぱいな」
「……ばか」
やわらかくなった体を組み敷いて、なんども唇をあじわった。みだらに濡れた音が、蕩ける快感をつくっていく。
「……すきだ」
「んっ、んんっ、すき」
唾液をしみこませるように交換して、小さな舌が呼応するように反応を返してくれる。首にまわされた腕が体を引き寄せて離してくれないさまがうれしい。
「ずっとキスしていたい」
「お、おれも……んぅ」
本人以上に愛が深いことをわかってもらえるように唾液をそそいでからませる。七海が濃厚な媚態をふりまいて誘い、俺のキスが止まらない。
「かわいい」
「んっ、そんなこ……っ」
「ここ、好きなのか?」
「えっ、あっ」
ぷっくりと尖ってふくらんだものを親指と人差し指でつまんでころがす。熟しきった粒が腫れている。
「あっ、そこ、さっき……」
「うん、自分で弄っていたな。腫れて赤くなってる」
やさしくつまんで、先端をしごいてやると七海の息づかいが乱れた。首筋をなめながら、性感の塊をさぐるように鎖骨、腋のしたも愛撫をくわえていく。ゆっくりと、じっくりと熱をこめるように密着させて刺激する。
「はあっ、……だめ。も、もう。い、いっちゃう」
「いいよ。いけよ」
「……っ、そ、そんなに感じさせないで」
「こんなにかわいいのに、たくさん感させないでどうする。ほら、だせ」
手を下部へのばして、だらだらと淫液をたらした雄棒を包んで刺激を足した。
「んあっ。あー……あ。あ。あ、あー……」
口もとから唾液を垂らし、七海は腰を捩る。乳首を吸ってなめてやると、あっというまにびくんびくんと脈打つように身体がおおきく跳ねた。
「耳も舐めたい」
「やっ、だめっ、だめだめ。んんっ」
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