制服

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 俺が自身で果てた後、男がようやくベッドから立ち上がり近づいてくると、そっと頭の上に手を乗せてきた。 「よく出来ました。次は、一ヶ月後の15時にあの店で」 「行かないって言ったら?」 「そのナース服、お前ので汚れたまま店に返すとか?」 「ふざけんなよ……」 「ふざけてないけど? それにお前はNOとは言わない」 「何で……」 「見られる快感を知ったから。きっと来る」 「すげぇ、自信だな」 「まあね。じゃあ、また一ヶ月後に」  そう言うと、男は先にビジネスホテルを後にした。  一人残された部屋で、果てた気怠さから解放されると自身の姿を鏡に映す。  こんな目に遭って悔しいと思う気持ちと、自身の欲望が飛び散ったナース服を目にして胸の奥がドクンと弾けた。  こうしてお互いの名前も連絡先も何も知らないまま、出逢った日は終わった。  二度目は、あの男に言われた通り……俺は気がつくと店の前へと向かっていた。  あのナース服は、部屋のクローゼットの奥へ捨てられないまま残っていて、時々目にするとあの日の感情が蘇ってきて、自分の中心部が疼くのを感じる。  店の前に着くと、入り口から少し離れたところに男の姿を見つけた。  あの日と同じように、二人でビジネスホテルの一室へ着くと、部屋に入るなり鞄の中から取り出した制服は、チアリーダーだった。  それを手に持ち、ユニットバスで着替えると、ボクサーパンツもすべて脱ぎ捨て、男の前へ立つ。  そして言われるままのポーズをとり、最後はまた自身で果てる様を、男はただじっと見つめては、果てた俺の頭にそっと手を乗せると、次の約束を伝えて部屋から出て行く。  こうして、俺たちの師弟関係は成り立って行った。  あの視線を全身に感じるだけで反応してしまう。  決して触れられることがないのに、いつか触れて欲しいと期待してしまう。  それなのに、男は一度も俺の身体には触れて来ない。  綺麗だ、似合ってるという言葉はくれても、その先にある快感を与えてはくれない。  触れて欲しい……いつの間にか目覚め始めていた感情に、俺自身が一番驚いていた。 執筆時間…3月16日、3:00〜4:10
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