4人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
今日から私は成人扱い。まー君とキスする約束の日。身長差を補う靴を買ったし毎晩くちびるパックもした。深呼吸してチャイムを鳴らす。
「まー君、大好き！」
玄関が開くと同時にいつも通りタックル。そして約束通り目を閉じて顔を上げた。本当は背伸びもしたかったんだけど、まだヒールのある靴に慣れてなくて少し踵を浮かせただけでバランスを崩し掛けて地面に戻った。
いつもは私の二の腕を掴んで引き離すまー君の手が、左手は私の肩を掴んで右手は後頭部に添えられた。
ついに！
え？
一瞬だった。しかもおでこにふわって触っただけ。
「えー！ 終わり！？ 休み取ったって言ってたのに!」
はっ！ まだ玄関だった。しかもドアの中と外。
「続きは中で？」
最初のコメントを投稿しよう！