32人が本棚に入れています
本棚に追加
二年後、私は、とある証券会社に入社。
裕は、大学時代に、コピーライターの専門学校に通って、
次の年に、無事、コピーライターの仕事に就いた。
生活が安定すると、私たちは、子供をつくったわ。
五体満足のかわいい男の子で、
誰にでも、気前よく、愛想を振りまいたの。
「未来」と名づけた。
私、やな予感したわ。
なんせ、源氏の君の血をわけているのだもの。
果たして、未来は、幼稚園に入って、一週間と経たないうちに、
こんなことを言い出したの。
「ママ。僕、女の子って、全然わからない……」
来たわ! やっぱりね……。
ねえ、源氏の君・ジュニア?
苦労は、若いうちに、買ってでもすることね。
でないと、あなたのパパのようになっても、知らないわよ?
≪おしまい≫
最初のコメントを投稿しよう!