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二人は、民家や商店などで聞き込みをしながら次の宿場町を目指して進んだ。
とある商店で、店の者と客数人の世間話が耳に入った。
「この間の人達、どうなったかね。」
「女の子はスヴィアの所に連れて行かれちゃったしなぁ。」
「無事に戻ってくる事は無いだろうね…可哀想に…」
「あの男の人は?殴られて気絶した人。」
「あー、緑の目の。」
…緑の目!…
タリヤとナーガは顔を見合わせた。
「今の話、ちょっと聞かせてください。」
ナーガが人々の話しに割って入った。
人々は振り返り、ナーガとタリヤを見た。
「唐突に失礼します。
私達はロストークから来ました。ある人を探しているのですが、その緑の目の男性がそうかもしれません。
教えてください。その男性の髪はサンドベージュではありませんか?」
タリヤは丁寧に礼を取り、質問した。
客の一人の初老の婦人が答えた。
「確かにそんな色だったね。背が高くて美男子だったけど…」
その続きは他の人々が、
スヴィアとは王座を乗っ取りこの国を牛耳る独裁者だという事。
セレと思われる人物の連れの少女が、そのスヴィアの配下の男達に連れて行かれた事。
セレ?が少女を取り戻そうとして、殴られて気絶した事。
などを話してくれた。
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