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強い敵に襲われたり大きな天災があればファーダの強力な魔法が翼竜達を守り、普段の生活では翼竜達がファーダを助けた。
いつしかファーダを王としてできた国がロストーク。「芽生え」という意味だ。
そして、数百年…
現在のナーガは人間と変わらない。空も飛べない。ただ、良く見ると二の腕にうっすらと白っぽい線がある。翼の痕跡だ。そして身体が軽い。風の魔法が使える。ある程度他人の思考が読める。そういった翼竜の特徴は少し残っている。
ファーダは…と言えばどこかで死んでしまったという。でも、どこでどう死んだのか定かではない。
ナーガの一族には「天空の竜の魂を受け継ぐ者」がいつか必ず現れると言い伝えがあった。
ナーガは祖先から代々「記憶の結晶」という物を受け継いでおり、断片的だがファーダの生きていた時代から現代に至るまでの祖先の記憶を見ることができる。
元々住んでいた山岳地帯から長い距離を移動して、ファーダと共にロストークを興したのは、翼竜の中のごく一部でしかない。大半は移動半ばで留まった。
ナーガは留まった方の翼竜の子孫だ。その彼等に、ファーダは「いつか必ず君達の国を作る」と約束した。
きっとその約束を果たす者が現れる、と翼竜達は信じていた。
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