春夫の場合

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 春夫は東京都の郊外にある普通科の高校に入学してから無理をしていた。ホームルームの自己紹介からして無理をしていた。不良に負けたくないという理由から悪ぶっていた。すぐに彼はまじめで不良ではない、ただの高校生だということは本当の不良にはばれた。ただ、不良の中にはまじめなふりをしてまじめな女の子に接近するものもいて彼はむかついて気分は悪かった。 「こんな悪人がこんなまじめで可愛い娘と仲よくしている」と思うと気分は悪かった。可愛い娘と仲よくなるのは無理だからとあきらめかけていたが彼は同じ学年の娘が気になるようになった。クラスは違うが何か気になった、何だろうこの気持ちは、気持ち悪いなこんなことを考えるなんて、と彼は思っていた。 「高校生になると恋しちゃう娘は多いんだよ」と同じクラスの娘に言われたがそれは何を言いたいのか彼にはわからなかった。  少し考えてみたらそのクラスメートは、彼に恋したらしいと知ったが彼女はぐれているようだった。
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