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ニ、再びの訪れ
一也は夢の事を明らかにしようとは微塵も思っていなかった。だから残りの人が誰かも考えなかった。第一、馬鹿馬鹿しいと思っていた。大人にあんな夢見ましたかなんて訊ける訳が無い。ましてや眼鏡をしているなんてあまり特徴が判明してないのに声を掛けるのは理に適っていない。洋介も同じ気持ちだろう。夢より病気、病気より他人を考える奴だから。夢など忘れようとしているだろう。夢は空想だ。辞書で調べると幻覚体験と書いてあった。別に日常生活に支障が出る訳でも無いし、そう一也は考えていた。考えは変わらないと思っていた。まさか、また会う事になるとは……。
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