恐怖

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道路沿いに有るハンバーグの専門店で昼食を摂り、 私達は前回時計を買ったショップにやって来た。 前も思ったが、床に敷かれた絨毯がとても柔らかい 。 前回と同じ男性店員さんは、佐山さんから時計を預かると、5分くらいでその作業を終わらせた。 私はその間、暇潰しに店内を見ていた。 ガラスケースに並べられたアクセサリー類を見る。 どれも、とてもじゃないけど買えそうにない金額。 「欲しいの有るの?」 不意に佐山さんに声を掛けられて、私は少し驚いた。 「ううん。見てるだけ」 「そう。 けど、いつか明音ちゃんにプレゼントするね?」 佐山さんは、ガラスケースを指差した。 その中に目を向けると、並んでいたのはエンゲージリング。 私は頬が赤くなるのを感じながらも、頷いた。
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