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熱帯夜
「…っん、あっ、あぁ~ん、あんあぁ~、あ、あなた~……」
8月最初の金曜の夜
時計の針はあと30分で日付が変わるところを回ろうとしている
この時間になってもなお、35度の超熱帯夜の中、若妻の原沢舞衣は最愛の夫、洋一に強く激しく、そしてこの熱帯夜以上に熱く抱かれ、愛されている
汗まみれになりながら、新米夫婦は朝まで互いのカラダと心を求め合い、愛情を深めていった
二ヶ月前
梅雨入り前最後の日曜日、二人の新しい船出を祝うかのように、久しぶりによく晴れた陽気の中で、300人に見守られ祝福され、二人は晴れて夫婦になりました
楽しく幸せな時間はあっという間に過ぎ去り、月曜日の朝を迎え、戦場へと向かう夫洋一を舞衣が見送る
「あなた、お仕事頑張ってね!」
濃厚なキスを交わし、洋一の後ろ姿を見送って、若妻は、自分のすべき仕事に取りかかっていった
「うーん、今日も暑いわねッ!」
まだ9時前なのに、もう40度を超えた梅雨明けして半月が経った現在(いま)は確かに一年で一番アツいんですが、アツいのは何もお天気だけじゃない、昨夜までの三夜で新米夫婦が熱い夜を過ごし、今、若妻のカラダはその余韻で未だに熱く火照っているのだ
主婦の仕事が一段落する昼下がり
夕食作りまでのしばしの骨休めの時
若い人妻は仕事の間に頭から消えていた愛する夫への想いが蘇り、早く帰って来て欲しいと想いながら、カラダの熱い火照りをシャワー浴びたりして、懸命に鎮めていった
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