14話 華ちゃんがスランプです

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 華子の様子がおかしい。 「華ちゃん、進捗どー?」 「……」  大学から仕事場に直行してみれば、華子はクッションを抱いて、ソファに寝転がっていた。仕事道具のパソコンは持ち主に見向きもされず、雑に床に落ちている。 「なんで? プロットは書いたんだよね。あとは執筆でしょ」 「やだ。もうこれ書きたくない」  こういうの、前にもあったな……と、可波は困惑した。  前にもあったが、状況はまるっきり同じというわけではない。むしろ今回のほうがずっと悪化している。  外部の仕事でも調子が悪いと、君取から相談も来た。いわゆる“のはす節”のキレが悪いのだという。  一体なにがあったのか。  前回、これから二人三脚で頑張ろうという雰囲気だったのに。 (やっぱ、あれかなぁ……)  可波は肩を落とす。  華子を問い詰める前に。  一昨日、可波と千織のデートが華子に知られた話から、まず片付けないといけない。
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