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「あ、関西支社の島内隊長なら知っているかも」
「そうそう。駆け出しの頃に大阪城をゴモラに壊されたって自慢してましたから…」
須藤隊員はスマホを取り出して、関西支社に電話を掛けた。
「もしもし、関東本部の須藤と申します、島内隊長は…。えっ、辞められた…。はい…、定年退職…。今は…。はい、島根の田舎で隠居されている…。はい、はい。わかりました…」
使えない。
平和ボケした私たちでは怪獣に一発食らわせる事も出来ないのか…。
「自衛隊は」
私は山下隊員に訊いた。
「自衛隊は、怪獣は科学特別捜査隊の範疇なので、こっちで何とかしろとの事でした」
私は溜息を吐く。
「国連軍とか他国の科学特別捜査隊は」
須藤隊員も山下隊員も首を捻るだけで何も答えなかった。
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