ようやく小説が完成

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ようやく小説が完成

 小説書きに憧れてた五十オーバーの女のつぶやきです  引きこもりのまま親戚の紹介で就職します。一応、大学は卒業しました。最低単位&最低点&留年繰り返しで。  働くようになっても、壮大な設定を思いついては書けません、を繰り返して二十年。それらの物語の中には、今はやりの異世界ファンタジーもあります。  定年退職が現実味を帯びてきた頃、それまで読まなかったジャンルのマンガ・小説にどハマりしました。  それがハーレクインとティーンズラブ小説です。  若い頃は正直言って、すみません……いまいち興味が湧きませんでした。  結末がハッピーエンドとわかってる恋愛話の、何が面白いのかわからなかったのです。  どちらかというと、ディストピア系の小説や人類全滅ものにハマっていました。  ディストピアとは、ユートピアの対義語で、ぶっちゃけ、お先真っ暗な未来を描いた物語、ということみたいで、こんな本が好きでした。 『1984(ジョージ・オーウェル)』 『すばらしい新世界(オルダス・ハクスリー)』 『渚にて(ネヴィル・シュート)』 『幼年期の終わり(アーサー・C・クラーク)』 『華氏451度(レイ・ブラッドベリ)』  おお! ディストピアの古典的名作、一通りそろってますよね!  あと『方舟さくら丸(安部公房)』も人類全滅をテーマにした名作といってイイでしょう。  マンガなら『最終兵器彼女(高橋しん)』や『テンペスト(阿仁谷ユイジ)』が好きです。  が、年取るにつれ、ディストピアなマンガや小説より、シンプルにハッピーなものに惹かれるようになり、ハーレクインのマンガにどはまりしました。  ハーレクインとは、イギリスのロマンス小説のレーベルです。ヒロインはイギリスだけでなく、アメリカ・オーストラリアなど、大体、英語圏出身が多いです。  ヒーローは、超大金持ちの超絶イケメン、というのが定番で、ヨーロッパの王子、アラブのシーク(アラブ系の王をシークと呼ぶらしい)、実業家(最近は、IT企業も多い)など、現実ではお目にかかれない人々とのゴージャスなラブストーリーにうっとりさせられます。  健気なヒロインがスパダリといろいろあって結ばれるって、最高じゃありませんか!  その変形でティーンズラブというジャンルにどハマりし、うわあ! ここまで描写しちゃんだあ女性向けの漫画や小説で! と感動したものです。  となると、またかつての悪癖が芽生え、これなら私でも書けるんじゃないか? と、性懲りもなくチャレンジしました。  しかし一回目のチャレンジは、昔書いた三国志もどきを引きずり、恋愛要素の強い大陸統一物語、ということで……ええ、一応完成しました。  が、やっぱり、人様に見せられるものではありません。  だって相変わらず戦闘シーン書けませんから。ヒーローはなぜかあっという間に皇帝になって終わりです。  そして、二回目のチャレンジです。要は、戦闘が書けないのに三国志モドキを書こうとするからいけない。現代日本風なハーレクインならいけるんじゃないか?  書けそうもないシーンは書かないぞ、書けそうなところだけ、書きたいことだけ書くぞ!  難しいことは一切考えず、自分の妄想・願望だけで突っ走るぞ!  小説に憧れて◯十年、ようやく普通に小説が完成できました。  それが今こちらに載せてる『君を待つ宇宙 アラサー乙女、年下理系男子に溺れる』です。  メインタイトルは壮大ですが、壮大なSFではなく、サブタイトルまんまの小説です。年下宇宙オタク男子とひたすらイチャイチャし彼との関係でウダウダし、最後はハッピーという話です。  だったら、サブタイトルだけでイイじゃん、って気もしますが、かっこいいタイトルつけたかったんだもん。  なお、ハーレクインの情熱系レーベル準拠(って勝手に決めた)なので十八禁です。  大人の方限定ですが、ご覧いただければ幸いです。  はい、このエッセイ、せっかく書いた小説を少しでも多くの方に読んでほしくて、宣伝目的で始めたんです。
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