コオリノオトメとドクシンダンシのカンケイセイ

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「ふぁぁ~、よく寝た」    ともはるが前触れもなく、突然起きたのだ。  これにはクレアも驚いたのか、顔を背ける。  が、それに気付いたともはるは、こんな事を言い出したのである。 「……んあ? ようクレア、おはよ」 「ふん、いつまでも寝ているなんて感心しないわね。 だらけていないでちょうだい。 だらしない」 「だらしないって…………ちょっと寝てただけだろ?」  ともはるは顔を背けたままなクレアに文句を言うが、クレアは未だそっぽを向いたまま。  相変わらず冷たい言い方に、ともはるは頬をポリポリと掻き、苦笑いをする。    かと思いきや、ともはるはクレアが今何を考えているのか、よく理解しているのかのように……。 「お前の美声のお陰で起きられたよ、サンキューな」 「黙ってて、うるさい」    相変わらずツンケンした態度のクレア。  そんなクレアに、ともはるは溜め息を吐くでもなく呆れるでもなく、苦笑した。  その反応に秘められた、心のうちを察したように。    これはそんな恋人未満友達未満な二人が織り成す、青春の一ページ。  不器用な女の子と男の子の……隣席ラブコメディーである。  
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