幸せの向こう側 ⑨

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幸せの向こう側 ⑨

警察の人も来て事情をきかれていた あらたくんのお父さんが部屋から出てきた 婦長さんが僕を紹介した 「赤ちゃんが生まれて彼の手によって救急搬送されて来たのよ」 そう言うと 僕の顔を見てお父さんは、僕に深々頭を下げた 「この度は、本当にご迷惑とご心配おかけしてしまいました。すみません。ありがとうございます」 僕は、無言で頭を下げた 今後あらたくんは、どうなるのか心配で婦長さんの顔を見た 「とりあえず退院は、明日に決まっているから乳児院へ行くのは確定。その後は、お父さんとお母さん次第…ね!お父さん!」 と、背中をバンバンたたかれていた 婦長さんは、呼ばれてこの場には あらたくんのお父さんと慶太と僕 「あの…うちの子が生まれた状況を教えていただきたいのですが…」 あらたくんのお父さんは、僕に聞いて来た あらたくんが見える新生児室に近いテーブルで あの日僕たちとあらたくんの出逢いを話した 身体中血が付いた状態の赤ん坊 ネコみたいな鳴き声の赤ん坊 救急隊に僕がお母さんと間違えられた話 高校生の女の子も巻き込んでる話 そして…… お母さんは、いらないって叫んでた話 それを聞いて僕たちがもらってあげるってひっぱ叩いた話 うつむいて黙って聞いてくれてた 「あの……お二人は?」 そう聞かれた時慶太が間髪入れず 「パートナーです。パートナーシップの届け出してあるので夫夫と認識して頂いて結構です」 怖い位の目力で言ってる 「ああっ…そうでしたか、失礼しました。僕らよりよっぽどフウフです」 苦笑いをしてる 「あの…差し支え無ければどうしてこうなったのかお伺いしても?」 僕は、聞いてみた
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