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HALLOWEEN 7nd
「うわ~まきちゃん可愛い」
あっきーが僕を見つけた
「ね、ね、ニャーってして~」
「あっきー、キーワード違うからお菓子あげられない…」
あっきーに八つ当たりとは思うけど…
あげられない
「亜紀人、見る目あるな、ほれ」
って慶太は、あっきーのズボンのポッケにラムネを突っ込んだ
「けーいーたー」
「いや、ほら、可愛いものは可愛いとわかる子供なんだよ、なっ」
「うん、まきちゃんの黒ネコちゃん可愛いよ。くるくるって回って」
子供達の期待の眼差しに負け
僕は、その場でくるくる回って見せた
小学生女児達は、僕の履いているスカートがフワフワヒラヒラするのがいいのか
「欲しい!!」「お母さんに作ってもらう」
って言っていたが
実は、これ優里ちゃんの手作り
彼女のコスプレ本気モードだから
そんじょそこらのお母さんじゃ無理かも…
赤ちゃん生んだばっかりなんだから頼むなよ~
って思ってたら、なんか優里ちゃんからの提案だったらしい
も~たかちゃんともっと遊んでよって思った
あ、優里ちゃんの赤ちゃん
男の子で「宗孝」君って言うんだよ
危なく僕の漢字入れようとしてて
あの夫婦ちょっと怖いんだよ…
そんなこんなで子供の数は少ないからお菓子配りは、早々終わる
次は…
体育館で輪投げやまと当て
慶太と仮装のまんま走る
子供に見付からないように走る
すれ違うばあちゃん達が
「柾~かわええで~」
ってからかってくる
「ちょ、カエさん達見ないで!!」
じいちゃん連中も
「おおっ、柾可愛いの~
慶太は、狼か!!やる気満々だな~」
「今夜は、叱られちゃいます」
まんざらでもない顔をして返事する慶太
「けいた!!」
僕はプンスカしたら
「おっかねぇ赤ずきんだな」
って皆で笑ってる
本当、町にプライバシー無いし
セクシャルハラスメントなんて言葉
いまだに届いていない
けどさ、ありのままの僕らを受け入れられてて
こんなやり取りさえ嬉しくなる
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