聖なる日 ⑧

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聖なる日 ⑧

「亜紀人!!」 お母さんがもう一人のお兄さんと走って来た 「お母さん!!」 俺は、ミキちゃんに教えてもらいながら作ったリースを頭の上に持ち上げて見せた 「先生…ここどうやるの?」 近くに居た俺より小さい子がミキちゃん先生に聞きに来た 「ミキちゃん、ありがとう。行って…」 ミキちゃんにお礼を伝えた 「あっきーくんも良かったね。またね、元気でね」 そう言って、手を振りながらその子の場所に行った 「も~、本当にありがとうございました」 母さんは、俺を引き取りながらずっとペコペコ頭を下げてた 「も~亜紀人は~」 「だって~うちの方と全然違うお店ばっかりだったし~」 言い訳してたら母さんも 「ごめん。私も…キョロキョロして亜紀人見失った」 「じゃあ、お互い様だね」 「そうね、けど多分お父さんと慶太くんには叱られるね」 「だね~、けど、まきちゃんは『良かった~良かった~』って泣きべそかくね」 「柾くん涙もろい所あるからね そうだ、亜紀人!手!!」 「………はい」 親子で手を繋ぎ 大きなツリーから離れた 「あっ!!!!!!!!!!!!」 「どうしたの?」 暫く歩いて思い出した 「お父さんと柾君に電話しなきゃ」 「なんで?」 「亜紀人が迷子になって動揺して電話しちゃった」 「えっ!?俺、本気で叱られるコースだ…」 項垂れるのがわかり 「大丈夫、お母さんも叱られる対象だから…一緒に叱られよう。 いや、まず連絡しなきゃ」 良彬には、「見つかった」と文字で連絡 柾君達に電話をした ワンコールするかしないかで直ぐ通話になる 「久実ちゃん!」 「柾くん、お騒がせしました。居ました。もう一緒にいる」 「はあ~良かった~」 緊張が解けていくのが声でもわかる 「今、どの辺り?」 「もう、そのビルの駐車場案内が見える」 「あ、じゃあ、お詫びにお昼……」 「うん、一緒にしよう」 そう言って駐車場に車を停めて一緒にご飯をとることにした
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