ホワイトムスクの桜日和

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そもそも大人に純愛など出来るのか…。 私は其処に疑問を感じた。 いや、それ以前に、純愛とは何だろうか。 難しい問題である。 「純愛」を説明せよ。 なんて問題が大学入試などで出てしまうと正解率は一気に落ちるだろう。 ネットで検索してみた。 純愛とは、邪心の無い、ひたむきな愛。 「その人のためなら自分の命を犠牲にしてもかまわないというような愛」「肉体関係を伴わない愛(プラトニック・ラブ)」「見返りを求めない愛(無償の愛)」と書いてある。 そのどれもが曖昧な気がする。 この説明を書いた人も実は純愛など知らないのかもしれない。 大人にそんな恋愛が出来るのか。 自己犠牲の愛、肉体関係の無い愛、無償の愛。 どれも非現実的な気がしてならない。 何か守るモノがあるから大人であり、セックスを前提に異性と交流を持つから大人。 そして、何かあると金で解決しようとするから大人なのだ。 やはり私が純愛の表現者となるには少し汚れ過ぎているのかもしれない。
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