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私は彼に尋ねた
「その男の子に告白してみては?」
「えっ?変なやつだって思われるのは嫌だよ」
彼は、それはそれは切なそうにうつむいた
そして、私もまた気づいていた
執事としてご主人様にこの身を捧げる
という感情ではなく男として愛おしいと思ってる
何度も何度も自分に問いかけた
でも、たどり着く答えは同じだった
もちろん表に出す事のない
一生隠し続けなければならない感情だと言う事
彼は夜になるとベランダに出て暗い夜空を
みつめていた
長い時間…
「結様寒くなって来ました、そろそろ中に」
返事がない
私は自分の上着を脱ぎ、そっと彼の肩にかけた
私の手が肩に触れた時、彼の背中は私の胸の中に…
そっと抱きしめた
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