愛してはいけない人

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このベッドから出た瞬間、私は執事に戻る  「蒼、行かないでもう少し居て」 「分かりました、もう少しね…」 「うん」 華奢(きゃしゃ)なあなたの体が 私の胸に飛び込んで来る 長いまつ毛のその少し青い瞳が私を覗き込む 「蒼大好き、ずっと僕のそばに居てね」 「私の方がお願いしたいくらいです、結様」 こんなにも愛おしいと思う程、 人を愛した事はなかった ずっと抱きしめていたい… あなたの唇が私の心を溶かす 私の胸に置かれたあなたの手は細くしなやかで その指の先までが愛おしい その手を取りそっとキスをする その瞬間あなたの瞳は私の瞳を捉える
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