愛してはいけない人

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彼が女の子と居るのを見かけたことがある なぜか悲しくて、胸が痛んだ 今思えばその時の感情は、確かにご主人様に仕える執事の感情ではなかった 触れる事など出来ないご主人様と執事の関係なのに、そんな感情が少しずつ大きくなっていくのを感じていた お母上に似た顔立ち、少し青い瞳 笑いかけられると切ない ほんの少しでいいから触れたい 出張1日目 企業間交流のパーティー 彼はスーツが良く似合う 少し細身で背が高い ハーフは間違いなくイケメンに育つ 女の子は放って置かないだろうに… 彼が耳元で囁(ささや)いた 「蒼はやっぱりスーツが似合うね、かっこいい」 「筋肉質の体型がスーツの上からでも分かる」
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