夢想依存症

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淡い色彩が弾ける世界で、 熱を帯びた浮遊感が身体を伝っていた。 あまりに完璧な幻想だった。 目が覚めたとき、唸るくらい頭が痛かった。 今日も学校を休んだ。 連絡が来るのが鬱陶しくて、 携帯の電源を切った。 沈黙が僕の思考を蝕んでいく。 あらゆる感覚がぼやけていた。 容赦のない静寂を壊してほしかった。 僕は孤独だった。
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