引越し業者

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「待て待て!誰か泊めてるのか?いや、これ…スカート!?守なんだこれはー!」 慌ててリビングに行くと、キッチンからいい香り。そして、誰か…女の人が立ってる?え?あれ? 「守!お前、彼女いたのか?」 「…あれ、多喜(たき)ちゃんに聞かなかった?」 作業中に話しかけたが、怒られなかった。セーフ。 「な…にを?」 「結婚した」 「ま、待て…守お前さぁ…」 守の横に勝手に座る。 「なに?」 嫌そうにされたけど、いい。 「妊娠させた?」 「…させたけど」 「…俺の患者なんだけども」 「は、はぁ!?うそ、え?なんで?心臓外科でしょ?」 どうやら知らなかったようだ。彼女の方は、料理してて俺に気がついてない。 「異動になってな」 「…げ、まじかよ…」 守は嫌そうにした。そうだろうよ、俺が触診などしておりますよ。えぇ。 「守、大丈夫。診察は俺がほとんど1人でやってるからな?看護師さんはちょっとした手伝いくらいだ」 「は?なんなの?どういう意味?」 守の耳元に手を当てて、こっそり言う。 「キスマークのことだよ」 「…もー!やめて」 守は俺を押し除ける。いやぁ、守がやったなんて考えもしなかった。足助って名字だけど、知り合い他に考えられないし誰なんだろうとは思ってたけど。守の嫁かよー、しかもそんな盛ってるなんて。嬉しい限りである。 「子供3人も一度に増えるの、楽しみだな。おめでとう」 「…ありがとう」 守は前より素直になってる。あの、嫁のおかげか。けっこう生真面目そうで、素っ気なさそうだけど、守は甘えてるようだ。ほほう! 「守の嫁さんに挨拶させてくれ」 「勝手にすれば!」 守、怒ってるしー。かわいいなぁ。
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