ここに宣言する

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「足助、さっき聞いた。やっぱ辞めるんだろ?」 食堂でご飯を食べてたら、同期の浜達(はまたつ)がやってきた。勝手に横に座るし。 「やっぱってなに」 「最初から聞いてただろ?辞めるんじゃないかって」 「俺有能なんでね」 「そりゃそうだ。じゃないと結婚を先生がするわけないもんな?」 なんだよそれ。俺から結婚するって言ったのに。逆だと思われてんのかよ。 「ごちそうさま。浜達はせーぜい頑張れよ」 「え、なんだよそれ」 俺は忙しい。こんなだらだら話してらんないわけ! うるさい食堂から抜け出し、屋上のベンチでスケジュールを考える。とりあえず引き継ぎの資料は、家に帰ってからの作業だな。あと引越し…これはもう頼むことにしよう。新しい会社の知識は、面接しながらでもいけるかも。俺ってファッション詳しいもんね。 「あれ、足助くん」 げ、同期の桃川(ももかわ)。なんで屋上。 「なんだよ」 「いやそっちこそ。珍しい」 「考えごと」 「ふーん?」 勝手に隣に座って、菓子パンを食べたした。ちゃんとご飯食べろよ。 「あのさぁ、(なぎさ)から聞いたんだけど。結婚したんだって?」 渚というのは、同期の女子である。桃川さんの友人。 「情報遅いよ」 「いや、言ってよ」 「めんどくせーよ」 「しかもなんで?以原先生?」 聞くな!
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