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「ちょとー答えてよ」
「別にいいじゃん」
「いや、それみんな知りたがってる」
「やだよ、教えない」
「へー?」
にやにやするなよ!
「将希にも言ったら驚いてたよ。足助が他人と暮らそうなんて、どういう心境の変化?だと」
桃川さんの旦那は、俺に何かと優しくしてくれる人物だ。
「別にいいだろ」
「いやいや、心配してたって。疲れて倒れてしまうんじゃないかって」
「バカにするなよ」
「私、以原先生知ってるけど、めっちゃ真面目な人で、息が詰まらない?なーんか冗談言ってもスルーなんだもん」
…それは、仕事モードなやつだな。
「心配しなくても大丈夫だし」
「じゃ、将希に電話してやってよ」
「ふん!いつも構ってくれないくせに、なんなんだよ。みんなひどいよ」
桃川さんの家に行っては、全く足助は…また来たな?みたいな感じに言われていた。今の俺ならわかる。邪魔。うざい。出て行け。それなのに、気安く家に入れてくれたんだった。
「昼は休憩してるはずだから、出ると思う。じゃ」
桃川め。そのまま屋上からでてった。
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