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「細川くん…久しぶり」
なんだかちょっと緊張する。どんな質問をされるのやら。普通に電話出るなよ、今社長のくせに。
「お?足助…お前、大丈夫なのか?」
「なにがだよ!」
「だって、結婚なんて…無理だろ」
「無理じゃねーし。何様?」
「お高くまとまってる以原の娘だって聞いた。あのクソババアの娘とか、大丈夫なのかよ」
クソって…その言い方はさすがに俺はしてないよ?
「…知ってんの?母親」
「当たり前だし。わがままで傲慢だ。娘も相当変わってるだろ?で、お前なんでそんなのにしたんだ」
「そんなの言うな」
「え?お見合いじゃねーの?」
「ねーわ!」
「は?でも、杏の話だと獣医学部の教授だって聞いたぞ?職場違うだろ?」
「あーもー、めんどくせー!なんでそんな聞きたがるんだよ!」
「心配だからだよ。お前が。院長とかに勧められてとかじゃねーのかと思って」
「ねーわ!そんなクソめんどくさい話は全部断ってるし!」
今まで何度かそういうので院長室に呼ばれたこともあった。院内で働く先生の娘とかね。ありえないから全てスルーした。
「じゃあなんでだ」
「…逆ナンされた」
「は、それで?それよくあるだろ」
「…わ、わかんないけど付き合ったし結婚したくなった!」
「は?説明になってねーよ」
「説明できない」
「…つーことは、お前も惚れたってこと?」
「…わかんないし」
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