引越し業者

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引越し業者

いとこの守お兄ちゃんの家に、初めてやってきた。こんな、豪邸に住んでいたのか…。 「守〜!やっと会えたなぁ」 父の(さとし)は、弟の守お兄ちゃんに抱きついている。嫌そうな顔されてるけど無視して離れようとしない父。うざ。 「で?その子が、(すぐる)の友達の艶耀(えんよう)ちゃんって子?」 話題を変えられている。 「あぁそうだ。ほらほら〜早く中に入りな」 なぜ父が艶耀まで連れてきたんだかわからない。 「あ、こ、こんにちは…」 艶耀は、緊張してる?なぜ? 「わざわざ来てくれてありがとう」 「え、いえ!ありがとうございます!バイトさせてくれるなんて優しいです!」 「こき使うつもりだけど?」 うーわ、なにさせんだよ。 「守、こいつら体力あるから任せな?」 「じゃ、俺の部屋の本片付けてくれる?段ボールに入れて」 「はい!」 艶耀のでかい声が部屋に響く。 守お兄ちゃんの部屋は、本がたくさん。これを全部?うーん、疲れそう。 「守はこんなに本を読んで偉いな」 「そう?じゃ、よろしく。終わったら教えて。俺は仕事があるから」 守お兄ちゃんは俺らを置いてどこかへ。早速作業に入る。分担してそれぞれで作業。 「優、落とすなよ?」 「落とさないし。つーか、なんで引越し手伝わされるの?」 「なんだよ。やりたいだろ?」 「…やりたかないけど、金が出るなら」 「難しそうな本ばっかり〜!こんなの読めるなんてすげー」 艶耀は余計なこといいつつ、せっせと働く。
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