無限の二人 ～変わるペース～

「第一、こういう店で
店員を呼ぶなんて
粗相があったと思われるよ
その方が失礼になっちゃうかもよ」

「確かに」

「でしょ」

「でもここのハンバーグ美味しかったのにな」

「美味しかったな
でもずっと食べてるな俺ら」

「お土産入って次がすぐここだもんね」

「こういう時って
お腹すくもんよね」

「自然とね
美味しいから食べれちゃうし」

「昼からハンバーグは
結構がっつりだけどね」

「良いのよどうせ歩くんだから」

「見れるもの見ておかないとね
いつ勝手に戻るか分からないし」

「そうだ、そうだったわ
忘れてた」

「忘れちゃうよね
こんなに普通に生活してると」

「意外と普通に生活できるもんね」

「キャッシュカードが使えて良かったけど
ここの預金どうなってるんだろうね？」

「別の俺らがいるかもね」