無限の二人 ~変わるペース~

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「決めた 今日から私は自分で人の事を呼ぶよ」 「良い心がけだ」 「じゃあ早速呼ぶわ」 「え?誰を?」 「ん?店員さんを」 「いや、ここは押しボタンあるから」 「じゃあシェフを呼ぶわ」 「いや、なんでよ」 「よくあるじゃん? 美味しかったらシェフを呼ぶってやつ」 「それって高級レストランとか そういうところじゃないの? ここでやる?」 「それってこのお店に 失礼じゃない?」 「いや、そういう意味じゃなくて ん~いや、それも語弊があるか なんか難しくなってきたわ」 「楽しくなってきたね」 「なんでやねん」 「どうする?」 「良いよ呼ばなくて こういうところは 帰りにごちそうさまっていうのが 精一杯で最大のお礼だよ」 「じゃあ呼ばなくて良いのね」 「呼んだら恥ずかしいだろ」 「こういうところは恥ずかしいんだ」 「職員室とは訳が違う 誰もが呼ぶところなら問題ないけど 滅多に呼ばないところで 呼ぶなんて恥ずかしくて 死ぬぞ?」
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