2人が本棚に入れています
本棚に追加
Prologue_ In My Eyes In Your Eyes
雲一つ無い、綺麗な蒼のスクリーン。未だ冷たさを残す東京の空は、同じような蒼を纏いつつも、蒸し暑かったあの日を思い出させる。
……僕の瞳に映る、僕が生きてきた証。あたしの瞳に映る、あたしが生きていく光。その全てを引き寄せたのは、あの日世界から切り取られた少女が掛けた、最初で最後の魔法だった。今ではそう思える。僕とあたしが、この世界で彷徨わないようにと。
狂ったように泣き叫んで、それでもまた立ち上がって。何度も繰り返して、この手に掴みたかったのは……。
最初のコメントを投稿しよう!