天使依存症

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「お前の所為(せい)だ」 まるで悪魔みたいに。 自分でも聞いたことのない低い声で、私は(よど)んだ言葉を放っていた。 底のない海のような嫌悪が、蓋のない空のような憎悪が、私の身を蝕んでいく。 消えてほしい、 死ねばいいのに。 ……殺してしまおうか? 悪魔のような思考が心を奪っていく。 止められない。 止めたくもない。 濁りなんてなくて澄みきった、幼気(いたいけ)な瞳で私を見る彼女の目の前に立った。 手を伸ばす。 首に触れる。 これで君が取り戻せるわけでもないけれど、 報われるなんて露ほども感じていないけれど、 ただの自己満足だと、解ってはいるけれど。 ──力を込めた瞬間。 彼女が白く眩く光って、私は強く吹き飛ばされた。 幕のような(もや)の中に、幻影が映った。
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