遠くの騒ぎと非日常な日常

10/62
前へ
/151ページ
次へ
前に恭治が風邪を引いて店に来た時、帰ってもいいと言われて帰らずにいたら店長に店から叩き出されたのを思い出し景壱は苦笑いを浮かべていた。 店長なりの優しさなのは知ってるが強引すぎるなと。 リリーの作った優しい味の玉子粥を食べながら羅擦は何処に行ったのだろうか? とぼんやり景壱は考えていた。 自分が意識を失ったのは彼に触れたからだった気がする。 「また難しい顔してどうしたんですか?」 「いや、大した事じゃないんです。今日店に来たすねこすりの羅擦さんが何処に行ったのか気になっただけです」 「ああ、あの人ですね。二階で店長と話してますよ。景壱さんが倒れたのは羅擦さんに纏わりついていたナナシの妖気に触れたからみたいですよ」
/151ページ

最初のコメントを投稿しよう!

21人が本棚に入れています
本棚に追加