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彼女の死を乗り越え前向きに進もうとしてるのだろうと景壱は考えていたのだ。
「やけに明るいんです。落ち込んでた反動も有るんでしょうが、不気味なくらいで……。一度、会ってもらえませんか?」
心配そうな顔をしながら明美は景壱に頼む。
今の話を聞く限り妖怪や幽霊が絡んでいるようには思えないが断われる雰囲気ではないので承諾することにした。
友人に会えば明美も安心するだろうと思ったからだ。
「良いですよ。何時行きましょうか?」
「急で悪いんですが今からでも良いですか? 確か友樹は今日休みだったはずですから」
「大丈夫ですよ。ちょっと待って下さいね」
特に他に依頼も無かったなと思いながら景壱は出かけて来ますと書き置きを残す事にした。
後三十分まてば、麗香が来る筈だが眼の前のお客を待たすわけには行かないと思い、麗香を待たずそのまま出かける事にしたのだ。
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