voices ー 倫也の場合 ー

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　大丈夫、俺にはモフー知恵袋というのがある。以前から利用している知恵袋は本当に万能で、考えなくても答えがすぐに見つかる素晴らしいものだ。
　以前は298円の20%引きはいくらなのかと質問したら、自分で計算しろという答えもあったが何人もの人から教えてもらった。もう頭なんていらない。

　大海原さんが山口くんをキスしながら追い詰めている時、すぐにモフーファミリーが返事をくれた。

『お応えしますよ笑 』

『丁寧にお応え致します www 』

　だが残念ながら一向に先を書いてくれることはなく、誰かが返事をくれるまで暫く待つことに。

『あー！イクよー！』

　大海原さんがどうやら終わるらしい！激しくなる腰の動きを直視しつつ、ミッ○ーマウ○に会いたいなと何故か唐突に思った。

『いっぱい出して下さい！』
『そんな可愛い事言ってくれんの？可愛いなぁ』

「へー、可愛いか」

　稲葉課長がフィニッシュを迎える時に俺も言ってあげよう。

「んだと稲葉課長も心臓がドッキドキかもすんねーな」

　勉強するとやらなければいけない事が結構ある。返事はまだかとスマホを見れば、やっとその先を書いてもらえた。

『まず、手を洗うお\( ˆoˆ )/
それからローションだお\( ˆoˆ )/
指いっぽんから始めるお\( ˆoˆ )/
指増やしてくお\( ˆoˆ )/』

　お\( ˆoˆ )/は気になるものの、ざっくりとした教えに悩みながらもローションが必要なことだけは分かった。良かった、ベストアンサーに選ばせていただこう。

「ローション……何本くらい必要なんだ」

　まず出張の前にローションを購入しておかないと。そして出来れば、自分のアナルに。

「一本」

　実践してその日に備えなければならない。

　かくして俺は、小さな孔をわざわざ広げる過酷な訓練を始めるのだった。