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 才能を持つと色々なものを失ってしまったような気はするけれど、それもこれも神が決めたこと。 「あぁっ!!」  だがここで、またしても壁にぶつかる。 「どうしよう……挿れるとすぐに……出てしまう……」  アナルに指を挿入するとヤバイくらいの早漏だった。  あまりの気持ち良さに広げるどころの話ではなくて、広げる前に出てしまう。本当なら違和感を何とか誤魔化して少しずつ指を増やして、そしてやっと快感が待っているという流れのはず。  このままではネガティブな感情に苛まれ、性に対して積極的になれないではないか。上になってリードするはずが、このままでは稲葉課長の上でオナっているみたいなもの。ネットで調べれば薬なんかもあるようだが、出来たら薬を飲まずに自力で何とかしたいというのが本音だ。だってまだ若い。  根性が足りないという問題なんだとしたら、根性をどうやって鍛え直すといいのか? 「よし、出ちゃっても……増やすっ!」  股間の下にティッシュをばら撒き、温感ドゥルンを手にして指を挿れてみる。 「あぁっ、もう」  まだ出したばかりで勃起していないのに、下肢にドロドロの甘い快感が流れてきて、指を増やしたくても増やせない。 「違う…こと、考えろ!……ファイトだ」  違うこと、違うこと、何とか指を増やしてみるとあまりの快感に違うことなんてどうでもいいやと流されそうになった。窮屈な自分の後孔が指2本をやっと受け入れると、もう汗だくでティッシュには先走りがポタポタ落ちてる。 「あぁっ、稲葉課長……もう俺無理です!」  稲葉課長のティンコ、指1.5本くらいだといいな。  指2本をクリアしたところでまた達してしまい、俺はもう既にクタクタだった。これ以上は命に関わるような気がして、そしてもう勃起する力も残ってない。 「どうしよう……俺、広がらない」  鴨橋倫也 25歳 広がらないで早漏。  こんな時に誰に相談するといいのだろうか。朝宮さん?いや、仲村?仲村に早漏かもと相談するのは嫌だ。負けた気がする。 「ああ、そうだ。俺には顔も素性も知らないファミリーがいるじゃないか……」  でもこんな事を相談していいのだろうか?モフー知恵袋のファミリーでも答えられないこともあるはず。でも、でもっ! 「準備はいいかい?」  誰に言っているのか分からない独り言を呟き、ぐったりしたままスマホを手にして伝わりやすい文章を考えた。  
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