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 あるようでない貴重な時間、土曜日の夜まで募集したものの集まった数は3つだった。   『体は正直です。快感を受け入れましょう。 ですが、相手がヘタならそうはイキません。(笑) 健闘を祈ります😉 』 「体は正直……快感を受け入れる、か。稲葉課長が下手かもしれないって事だな!そうだよな……人は見かけによらないって言うし、もしかしたら稲葉課長も童貞かもしれない。モテるけど1.5本の童貞か……そうか、下手かも。健闘を祈るだって……ヤバイ、ケツにお祈りされてる!」  そしてやっぱり安心する。快感を受け入れてても稲葉課長は下手だから俺もバカみたいにイクことはなくて大丈夫かも。真っ暗にして下手な課長の餌食になるか、それって……。 「大丈夫そうじゃん!」  よし、方向性は決まった。真っ暗にして訓練やってみよ。こういうのはイメージトレーニングが重要だったりするのだ。  カジュラ化粧品の面接の日も俺はこの一人イメトレでクリアしたみたいなもので、唯一自慢なのがカジュラ化粧品以外の会社もほとんど面接には合格しているのだ。だって趣味は親にも病気だと思われていたくらいの脳内散歩だ。  面接官が質問するであろう事を上回った妄想でイメトレしていたことから、面接官の質問はまるで赤子に語りかけるような内容にも感じた。  部屋を暗くして温感ドゥルンを手に取る。掌の上でだんだん温かくなるローションは既に2本目だ。誰が考えた、温感ドゥルン。考案者はよほどエロい人間だったに違いない。 「けしからん」  真っ暗な部屋の中で想像する。稲葉課長……。 「体は正直……受け入れる!」  後孔にローションを塗りたくると妄想だけで果ててしまいそうになってしまったが、奥歯を噛み締めてお尻に指を挿入していく。 「あああっ!稲葉……課長、もうっ、イクっ」  受け入れましょう。受け入れましょう。でも下手な稲葉課長は俺が気持ちいいと思うことはきっと出来ない。  すぐに指を引き抜くと後孔はヒクヒクと動いているのが分かって、筋肉の収縮がなぜか快感に繋がってしまう。 「なんでっ!!」  一気に迫り上がる波に簡単に体は飲み込まれ、自分のアナル収縮で出てしまうという泣きたくなるような結果が待っていた。 「それでも広げなければ、そうだ、これじゃあまだ、受け入れているうちに入らない!」  泣き言を言うな、頑張れ。まだヒクヒクしているアナルに指を挿入して、喘ぎながら指を増やしていく。 「ああ、またイク!」  あまりの気持ち良さに体がおかしくなりそうで、こんなケツを与えた神を呪いたくもなった。 「なんで……なんで……シクラメンに……したくせに!!」  ドロドロに溶けていきそうな感覚は少し怖くもあって、稲葉課長に見立てていた布団を手繰り寄せた。  
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