甘く溶かされる

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 ───2人の体温を分け合うようにピタリとくっついたまま戯れるようにキスを落とされ続ける。  目元を中心に涙を吸い取るように落とされていたキスは、落ち着かせるようなキスから次第に艶を感じるキスに変わっていく。  僕の唇にひとつ、触れるだけのキスをしてからそのまま首元に向かって線を描くように唇の柔らかい感触が落とされ始めると、少し落ち着いていたはずの身体がまたひくり、ひくりと反応を始める。  首元から顔を上げた蓮先輩はそんな僕を嬉しそうに見下ろしながら、内緒話をするみたいに少し声を潜めて僕の名前を呼んで。  「結翔・・・、俺の結翔。愛してるよ」  砂糖を煮詰めたような甘い甘い声を耳に流し込まれて、俺の結翔、なんて・・・愛してるよ、なんて言われて。  キュン、と胸が締め付けられると同時に勝手にお腹の中まできゅう・・・っと締め付けてしまう。  「ん・・・っ、は、蓮先輩、ぼく、ぼくも蓮先輩の事大好き・・・。あ、あい、あい・・・して、ます。僕、蓮先輩とずっと一緒に、居たい、ですっ」  嬉しくて、幸せで、僕も蓮先輩の事愛してるって、これから先もずっと一緒に居たいくらい大好きなんだって伝えたくて。  珍しく上気している蓮先輩の頬っぺたに両手を添えて、僕の気持ち伝われーって願いながら言葉を紡いだ。  言いなれない言葉にちょっと照れくさくなっちゃった上に、蓮先輩に与えられていた色んな所へのキスの余韻で盛大にどもっちゃったし途切れ途切れになっちゃったんだけどね。  ちゃんと伝わったかな?って蓮先輩の瞳を覗き込むとさっきまでの穏やかな甘さを含んだ瞳じゃなくて、どろりと熱い熱を持ったような、雄の色気って言うか・・・・・・そんな強い視線で貫かれて。  「・・・結翔、ごめん、可愛すぎてもう我慢できねぇ・・・っ!」  「へぁっ!?ひっ!まっ、ひぁっ!んっ、激し、れんしぇんぱぃっ!」  くっついていた体をガッと起こした蓮先輩は僕の腰を掴むみたいに固定して、眉間にグッとしわを寄せたまま僕の前立腺目掛けて腰を打ち付けはじめ、その強い刺激に僕の口は勝手に甘い声を上げてしまう。  「痛く・・・っ、ない、か?」  我慢できないって言ってたのに、自分本位に動かず僕の事を気にしてくれる蓮先輩にまたキュンと心臓が音を立てて、それと同時にまたお腹の中も勝手にキュウって蓮先輩のを締め付けてしまう。  「んぁっ、あっ、きもち・・・っ!しぇんぱぃ・・・・・・れんしぇんぱぃっ!」  「・・・っ、よかった。結翔の中、熱くてきゅうきゅう締め付けてきてっ、俺も、すげぇ気持ちいいよ」  勝手にきゅうきゅう締め付けてしまうから余計に中に入っている蓮先輩のを感じて気持ちよくなってしまって、止まったはずの涙がまたボロボロと流れ出す。  蓮先輩が僕の中で気持ちよくなってくれているのがすごく嬉しくて、もっともっと蓮先輩が欲しくなるような、でも継続的に与えられ続ける強い快感に逃げ出したくなるような、そんな矛盾した気持ちのまま快感に翻弄されて顔の横のあたりのシーツをギュっと掴んだ。  「あー・・・、マジで可愛い。結翔、一緒にイこう、なっ!」  「あ・・・っ?!ひぁぁあ・・・・・・っ!」  ペロリと舌なめずりをした蓮先輩に思わず一瞬見惚れていたら、突然奥へどちゅっ!と突き入れられ、その新しい刺激に思わず細い悲鳴のような声を上げてしまうと同時に、蓮先輩の大きな手に僕のトロトロとつゆを溢していた僕のものを掴まれて。止める間もなくそのつゆを塗り広げるみたいに扱かれる。  ラストスパートとでもいうように激しく奥へと突かれる中への刺激とぬちゅぬちゅと音を立てながら扱かれる両方からの刺激に、お腹の奥底から何かがせりあがってくるような感覚になり、思わず体をよじって逃げようとしてしまう。  「や・・・っ、あ、あぁっ!ま、まって、しぇんぱ・・・っ!なんか、あっ、あっ、く、くるぅ・・・・・・っ!おちんち、しごいちゃ、らめぇ・・・っ!」  「は、ぁ、大丈夫、結翔、俺もイキそうだから。な、一緒にっ、イこう?」  蓮先輩が、イキそう?気持ちいいって事だよね?なら・・・なら、良いのかな?我慢なんてしないで、このまま、一緒に。  甘い声を零しながらそんな風に思って、ん、ん、って言いながらコクコクと頷いた。  「いい子。可愛い結翔。俺の、俺だけの結翔・・・っ!」  「ひぁっ!あぁああああ───・・・っ!」  「・・・・・・っ!あ、はぁ・・・っ!」  僕の中に腰を突き入れながら熱に浮かされたように言った蓮先輩の「俺だけの結翔」という言葉を認識した瞬間、体がびりびりってして、中がぎゅうーって締まって。そのまま背をしならせて白濁を吐き出してしまった。  びくん、びくん、と跳ねる身体。お腹の中がじんわりと暖かいもので満たされて、ぼんやりとした頭で蓮先輩が僕の中でイってくれたんだ、って嬉しくなって涙で滲んだ瞳をそのままに蓮先輩を見上げてへにゃりと笑った。  そんな僕を見て蓮先輩も幸せそうに笑ってくれて、そのまま体を倒してピッタリくっついたまま唇に優しくて暖かいキスをしてくれて。  あぁ、もう幸せが天元突破している気がするよぉ・・・っ!
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