甘く溶かされる

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 幸せなキスと大好きな蓮先輩にうっとりとしていると、唇をゆっくり離した蓮先輩が僕の頬に手を伸ばして。  そのままそっと手を添えて触れた頬を親指で優しく撫でてくれる。なんだかそれが甘やかされてるみたいで嬉しくって、便乗して甘えるみたいにスリッと頬を擦り付けた。  「結翔、苦しかっただろうに頑張って受け入れてくれてありがとう。愛してる。すげぇ大事にするからさ、一生俺の傍に居て?」  トロトロに溶けてしまいそうな熱い視線と、へにゃへにゃになってしまいそうな甘ぁい声でそんな風に言われて。  ・・・一生ってなんだか、プロポーズ、みたい。なんて。  そんなの、僕がお願いしたいくらいなのにね。  止まったはずの涙がまたぽろぽろと流れて、嬉しくて、幸せで、もう顔はふにゃふにゃににやけちゃって。  「僕も蓮先輩の事、愛してます。もう言葉じゃ表せないくらい大好きです。僕の方こそ、いっぱいいっぱい大事にするので一生傍に居させてくださいっ!」  僕がそう言ったら、蓮先輩がギュって僕を抱きしめてそのまま僕の肩に顔をうずめて。  「・・・ありがとう。俺、すげぇ幸せだ」  少し痛いくらいに力を入れて抱きしめられ、耳元で小さく聞こえた声は少し掠れて震えていたので泣いているような気がしたけど、パッと起き上がった蓮先輩はいつも通り優しい笑みを浮かべていて。気のせいだったのかな?  あれ?って一瞬思ったけど、起き上がった蓮先輩がまた緩く腰を動かしはじめて。  え?さっき出した、よね?そういえばまだ大きいまま・・・なんで?って驚いているいるうちに忘れちゃった。  蓮先輩は驚いている僕ににっこりと笑いかけて、もう一回愛させて?って。  ゆるゆる与えられる中への刺激にまた頭がふわふわしてきている中、「愛させて」なんて言われて嬉しくならないわけがなくて。  「ん・・・、ん、嬉しいです。たくさん、愛してください」  なんて言っちゃって。  そしたら何故か中に入っている蓮先輩のが更にグッて大きくなって、蓮先輩が教えてくれた前立腺ってところを押しつぶされてしまう。  イッた後で敏感になっていた体にそんな刺激を突然与えられた僕は、びくびくと思いっきり体をしならせながら声にならない声を上げる。  なんでぇ?って目を白黒させていると、ずるりと引いていったはずの蓮先輩のものがばちゅん、と奥へと叩きつけられた。  そのまま、「好きだ」「愛してる」「可愛い」「俺の結翔」等をひたすら耳に流し込まれながらたくさん突かれてたくさん啼かされて、されるがままに喘いでいたらいつの間にか日付を超えていた。  ・・・最初はもう1回って言っていたけど、1回じゃ終わらなかった。気持ちよすぎたからなのか、記憶がふわふわしてるから何回シたのかは定かじゃないけど。もしかして蓮先輩って、絶倫ってやつ?僕、体力付けなきゃかも。  なんて、隣に寝そべった蓮先輩にギュって抱きしめられながらちょっとあさってのほうに思考を飛ばしてしまった。  その後、初めてだったのにやり過ぎた、ごめん、って申し訳なさそうにしつつもなんだか嬉しそうに僕のお世話をしてくれた蓮先輩。  僕が星空の露天風呂に入りたいって言っていたのを覚えてくれていて、足腰が小鹿のようにプルプルしている僕を抱えて一緒に入ってくれた。  満点の星空の下、2人でくっついて露天風呂に入って。  戯れるようにキスをしながら他愛もない話をして笑いあう時間は、えっちをしている時間とはまた違った幸福感で胸がいっぱいになる。  そんな幸せを感じながらも、普段運動をしない僕の体力は底をつきかけていたようでウトウトとまぶたが閉じようとしてしまう。  一生懸命起きてようって頑張ってたんだけど、僕を抱えている蓮先輩が全部俺がしてあげるから寝てもいいんだよって頭を撫でながら甘やかしてくれて。  でも、せっかく蓮先輩との旅行なのにって思いながらも、その余計に眠気を誘う甘やかしに陥落した僕はいつの間にか寝落ちてしまっていた。  ─翌朝少しも身動きが取れなくてパチリと目を覚ますと、目の前には蓮先輩の美麗な寝顔があって、動けない状況にもかかわらず思わずフリーズしたまま見惚れてしまう。  朝一で蓮先輩の寝顔が拝めるなんてなんて幸せな、と見惚れたまま浸っていた僕だけど、どうやら僕は蓮先輩に抱き込まれて寝ていたらしい事に気付いた。だから体が動かなかったんだ。これが幸せな拘束感ってやつなのかもしれない。  なんて考えながらも蓮先輩を見つめ続ける。寝顔はなんだかいつもよりあどけなく感じて、いとしい気持ちが溢れて堪らなくなってしまった僕は、少し体を伸ばして蓮先輩のほっぺたにちゅってしちゃった。  僕、恋人だからこういうのしてもいいんだよね?えへへ・・・、なんて蓮先輩の胸元に顔を戻してにやけていると、僕を抱きしめていた腕にぎゅって力が入った。  蓮先輩、起きたのかな?って見上げたら、そのまま唇にちゅーってキスをされた。  「おはよ、結翔。体は辛くないか?」  蓮先輩の少し掠れたセクシーな声。昨日もっとすごい事をしたのに、甘いおはようのちゅーだけでなんだか照れちゃって顔が真っ赤になってしまう。  コクリと頷きながらも、照れて真っ赤になっている僕の頬っぺたを嬉しそうにツンツンして遊び始めた蓮先輩。  蓮先輩って格好いいのにちょこちょこ可愛いところを見せてくるから沼だと思う、なんて真剣に考えていたらまたちゅーされちゃった。もう!好き!  なんて甘々な朝を迎えて、しばらくまったりいちゃいちゃしてからチェックアウト。  なんだか寂しいなぁって思っていたら、蓮先輩がこれから旅行もデートもたくさん行こうなって言ってくれて。  嬉しくなってあっという間にニコニコになっちゃった。    そんなこんなで最後の最後まで幸せな初旅行でした!  ・・・しかしやはり蓮先輩のえっちについていくには体力作りは急務だなぁって。  だって昨日の夜は結局寝落ちちゃったし、朝は朝で蓮先輩の蓮先輩はまだ元気いっぱいで、多分僕がへばってなかったらもっとしたかったんじゃないかなって。  僕だって、蓮先輩を喜ばせたいもん!運動は苦手だけど頑張るっ!  目指せ!NOT寝落ち!蓮先輩をたくさんメロメロ大作戦!ですっ!   ──────────────── これにて初夜編完結となります! 終わり方が迷走しすぎました、ごめんなさい(´;ω;`)ウッ… いつか2人のその後も書きたいなと思っています。 ただのイチャイチャ回も書きたいし、蓮が大学進学して結翔が3年生になった辺りとか、2人のキャンパスライフとか、社会人になってから、とか・・・夢は膨らみますね(笑) ここまで結翔と蓮にお付き合いいただきありがとうございましたm(__)m それではまたm(__)m
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