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秘密の特訓
───僕が蓮先輩のペットから正真正銘の恋人に昇格した日。
深いキスでトロトロに溶かされちゃって、どこか夢見心地でふわふわしたままの僕を蓮先輩がわざわざ家まで送ってくれたんだけど。
シンと静まった部屋に1人で居たら、ずっとペットでもいいから傍に居たいって思う程大好きで仕方ない蓮先輩の恋人になれたなんて、全然現実感が無くて。
あれ・・・?コレ、寝て起きたら夢オチとか無いよね!?なんて不安になってしまう。
コロンとベットに転がって、蓮先輩からの「愛してる」を思い出して真っ赤になっちゃったり、こんなに幸せなのやっぱり夢オチなのでは・・・!?って青くなったり悶々と考えて情緒がおかしくなってた僕だけど、気付いてなかっただけで実は凄く疲れていたみたい。
結局考えてるうちにスコンと寝落ちちゃった。
そんなふうに考えながら寝落ちたからか、翌日目が覚めた瞬間ガバって起き上がって、夢オチ!?違うよね!?って1人で叫んじゃった。
寝惚けて思いっきり叫んじゃったから、早朝からうるさかったかなってちょこっと反省しつつ。
・・・でもそんなに壁が薄いわけじゃ無いし、隣の部屋は兄ちゃんだからね、このくらいじゃ起きないだろうし大丈夫だよね!
とりあえず夢オチうんぬんは置いといて、お弁当作らなきゃって思考が流れていくのを無理矢理戻しながらいつも通りに朝を過ごして。
いつもと同じ時間、でもいつもよりソワソワしたような気持ちで玄関を開けると。
「おはよ、結翔。今日も朝から可愛いな。」
柔らかく笑んだ蓮先輩が僕を待っててくれて。
こんなの夢オチは辛すぎる!!って思わずガバって抱きついちゃった。
「ぉわっ!結翔?どうした?」
「僕・・・、蓮先輩の恋人、ですよね・・・?夢オチじゃ無いですよね・・・?」
蓮先輩に抱きついたままそろりと伺うように見上げてそう言うと、一瞬キョトンとした蓮先輩がふわって優しく笑んでギュッて抱きしめてくれた。
「本当結翔はかわいいなぁ・・・。大丈夫、夢なんかじゃねぇよ。結翔は俺の恋人で、俺がたった1人特別大切にしたい人」
とくん、とくん、と耳に響く蓮先輩の優しい鼓動を感じながら嬉しすぎる蓮先輩の言葉を聞いて。
もう本当にすっごく嬉しくって、信じられないくらい幸せで。
今まで僕はペットだと思ってたから、なんとなく言いにくかった「大好き」を沢山伝えてもいいんだって改めて思うと、なんかこう・・・ぐわってなって。
「んんんん~っ!蓮先輩、大好きですっ!」
抱きしめてもらっているのを良いことに、ギューって思いっきり密着して額をぐりぐりと胸元に擦り付けた。
「あー・・・、もう本当にくっそ可愛いなぁ。俺も好きだよ、結翔」
僕のつむじにちゅって優しくキスを落としながらそう言ってくれた蓮先輩。
・・・・・・僕、朝から溶けちゃいそう!
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