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ぐったりと俺の肩に顎を乗せる恵にやり過ぎた、と少し後悔。
はあはあ、と相変わらず荒い吐息を漏らす彼女を抱いたまま、プールの階段を登って。熱いアスファルトに足の裏が触れると、焼けるように熱かった。
興奮したけど…こんな日差しの中やる事じゃねーな…。と一人苦笑いを浮かべて、体力ゼロになった恵の濡れた背中を優しく撫でた。
「恵ー、大丈夫かぁ?」
「…ん、」
「もっと体力つけろよ?そんなんじゃ丈夫な子産めねぇぞ?」
「…あんたが…体力おばけすぎるの、」
息絶え絶えに言葉を返す恵が可哀想だ。
本当はもう一回くらいシたいところだけど、今日のところは流石に我慢だな。
パラソルの中の日陰。プールで遊ぶために用意したビニールボートに恵を下ろすと、ぐったりとそこに寝転がる。
近くにあったタオルを身体にかけ、恵が飲み損なったジュースを注いでくると、恵がふふふ、と可笑しそうに小さく笑った。
「要が罪滅ぼしをしてる…」
「うっせぇ、別に罪滅ぼしじゃねーし。優しさだし。」
「ふふ、はいはい。ありがとう。」
お礼を言って、まだしんどそうに起き上がった恵は俺を持ってきたジュースをストローで吸い上げる。
少しだけ笑顔の戻った彼女に内心ホッとして。
恵のすぐ横にあぐらをかいて座ると、恵が申し訳なさそうに俺を見上げた。
「ごめんね、体力なくて。昨日の疲れも残ってて…」
俺がさっき言ったことを密かに気にしていたのかもしれない。
「ああ、昨日も激しかったもんな?お前。」とニヤッと笑っておちょくると、「それは要が…」と照れたように言いかけて…言葉の代わりにさらにジュースを吸い上げた。
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