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不思議なお友達
すると、首から笛を下げた女の子が、草むらからぴょんと出てきた。
「ふぇっ⁉️」
私はびっくりして変な声が出た。その女の子もびっくりしたのか私をじっと見つめている。
「あ…こ…こんにちは…」
私は言った。
「えっ…あっ…こ…こんにちは」
女の子も答える。よく見てみると、沖縄で暮らしているのに、体は、雪のように真っ白だ。アルビノなのかな?
なんとなく、自己紹介してしまった。
「こんにちは、私は、田中 梨愛。好きな食べ物はいちご。よろしくね。」
「あ…わ、私、は、月輪 界兔って言うの…よろしくおねがい、します…好きな食べ物は、人参とキャベツです…………………」
それっきりその子は黙ってしまった。アルビノじゃないんだろうなぁ…言ってなかったし。暑いなぁ…半袖半ズボンサンダルの私はでも、汗でびっしょりと濡れてしまっている。それなのに、その女の子……界兔ちゃんは、全く汗をかいていない模様だ。それで、しかも冬用のコートのようにフカフカのそれまた雪のように白いパーカーを着ており、真っ白なうさぎの耳のカチューシャをつけている。しかも、フカフカの飾りのついた白いブーツを履いている。
「ねえ、暑くないの?」
私がそう聞くと、
「…………………うん…………………」
小さな声でそう答えた。
本当に不思議だ…
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