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4人で洞窟を出ると、大人たちが急に駆け寄ってきた。 「勇者ルカ様、よくぞご無事で!!!!!」 「凄まじい断末魔を聞きました。ドラゴンを、倒されたのですね?!」 そこには、さっきまで酒を飲み、ルカを『原始人』と悪口言っていた男たちも混じっている。 「俺だけの手柄じゃねーよ。 ドラゴンを倒せたのは、ここにいる3人のおかげだ」 ルカが苦笑いしながら答えると、大人たちが「おお!!!」と大げさに声を上げた。 「あなたたちも……本当にありがとうございます。 勇者ルカ様と、勇敢な3人の子供たち……」 皆が深々と頭を下げる。 「あの人、さっきキョーくんを押し倒した人じゃない?」 その中の一人に顔を向けながら、モモが俺に耳打ちする。 確かにそうだ。 そして俺は呆れかえる。 なんだ、この手のひら返しは。 洞窟に入る前は、「余計なことをするな」とか「クソガキ」なんて散々言っていたのに。 その時、大人たちの代表と思われる大柄の髭面男が、他の大人たちを割って、俺たちの前に進み出た。 「このたびは、村の危機を救っていただき、本当に、本当にありがとうございます。 皆さまには、きっと、我々とは別格の、素晴らしい力があるに違いありません。 そこで、提案なのですが……」 そう言って男は、目を細めながら続ける。 「貴方たちには、これからもこの村を守っていただくべく、ぜひ、村に留まっていただきたい。 この村で一番見晴らしの良い『見張りの塔』のてっぺんを、あなた方の住まいとして差し上げます。 食事等も毎日、お運びいたします。 だからどうぞ、今後とも……」 え、と俺は目を丸くする。
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