優しさ

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優しさ

暫くベンチでゆっくりしていると、話しながら二人が歩いてきた。 たまに笑ったりしながら、すっかり仲良くなっている。 大智は、誰とでも仲良くなれるもんな…。 夕貴は、嬉しいような妬けるような複雑な気持ちになった。 「ゆーうき、おまたせ」 大智がそう言いながら、ベンチに腰掛けてきた。 「あ、うん」 さっきの告白なんて無かったような大智のあっさりした態度に、なんだかからかわれたような気がしてくる。 「次さ、観覧車に乗りたいんだけど。どっちと乗るか夕貴が決めて」 大智が言って、藤堂も「うん」と言い、こちらを見ている。 「え?俺が決めんの?」 「そう」 「そうだよ」 二人に見つめられて、どうしたらいいのか分からなくなった。
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