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わちゃわちゃと話し合いは続いていく。
主に今後のマリモ対策、撲滅委員の具体的な仕事内容、副委員長の休暇日時などだ。
議論は白熱し、多くの意見が出た。
ホワイトボードに書き込みながら整理し、1枚の紙にまとめる。
「マリモはやはり殺すべきです!」
「そうだそうだ!!殺れ!潰せ!!!!」
「 ピィー ーー(自己規制) ーーーー 」
「マリモを殺る………っと」
「おいお前ら!まじめにやれ!!!そしてお前はホワイトボードに書くな阿保!!」
「多分あの人たちまじめに言ってるんだと思う〜本気で殺りに行くのは時間の問題かもね〜」
会議開始から約2時間が経過し、日が落ちてきた。そろそろ下校の時間である。
ちなみに会議中ではマリモ対策が1番の悩みどころであった。"殺る"か"潰す"の意見が大半を占めていた。
一体ここまで悩まされたのはいつぶりか……
「とりあえずマリモ滅びやがれ!!」
「それなあああ!!!!」
「はぁ、うるさいですよ。この後、また仕事を再開しますから無駄な体力は使わないように。では副委員長様。締めのお言葉を」
「副委員長様大丈夫か?」
「そういえば会議中はずっと聞いてただけだったよな?」
副委員長の方を見る。
ぎょろりと死んだ目をこちらに向け、口を開く。発した声はかなり小さかったが、全員もれなく聞き取れた。
副委員長様は少しだけ体を動かして言った。
「……マリモ…………撲…………滅……」
「この小説のプロローグ、マリモ撲滅言い過ぎだろ………」ボソッ
「メタ発言やめろ〜」
言い終えた途端、副委員長は力尽きた。
ピクリとも動かない。
「…………副委員長様はもう五徹しています。限界だったんでしょうね…………ご愁傷様です」
「おいお前ら!副委員長様に向かって手を合わせるな!!」
「副委員長様ああああああああ!!!!」
「だれかっっ救急車呼んでこぉぉい!!!」
「救急車はいらないっすよ!!!!」
「うるさい!!!頼むから一度黙れ!」
「わぁ!びっくりマークが渋滞してる〜おもしろ〜」
「ああ、今日も22時まで仕事…………」
「…………もう本当にマリモ殺っちゃいます?いつもチャラチャラしてる副委員長様がこんなんになってますよ?」ボソッ
「証拠隠滅は任せてください!」
「だからうるさい!そしてそこ!殺るならバレないようにやれよ!!」
「書類が……………こんなに⁉︎高さ3メートルはあるっすよ⁉︎さらにその山が20以上………」
「もうだめだw w wおしまいだぁぁwwww」
「こいつ頭狂ったのか笑い出したぞ⁉︎」
一瞬で風紀室は阿鼻叫喚の嵐と化した。
「とりあえずそこの馬鹿2人は副委員長様を保健室に運んでください。ついでに笑い出した片方も先生に診てもらいなさい。そのほかは書類を整理しましょうか」
「ちなみに明日からは風紀委員長様も動いてくれるらしいよ〜普段よりは仕事量が減ると思う
〜」
「「「「「風紀委員長様が⁉︎⁉︎」」」」」
全員声を揃えて聞き返した。
眼鏡をかけた少年は得意げにまた話し出す。
「ふふっ絶対になんとかしてくださいますよ!!だって今年の委員長様はすごいのですから!」
「まだ姿すら見せていない幻の風紀委員長様!風紀にまわってくる膨大な数の書類の3分の1を1人で片付け、あの室川グループの後継者!!」
「あの書類の塔の3分の1を⁉︎すげぇ………」
「こう改めて考えてみるとえげつないな……さすが馬鹿と阿保どもとは違うな、委員長様」
「一体どんな方なんだろ〜」
「俺、会うのが楽しみっす!!!!」
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※ちなみに風紀委員たちは、ここ4週間くらい22時まで残業。(転校生が来る前と比べ、仕事量が6倍ほど増えた)
昼は制裁が多発するため、常に見回りをしている。転校生のせいで制裁が増えており、それに乗じて強姦も増えた。
風紀委員たちはあまりの忙しさに休憩すらまともに取れず、ブラック企業顔負けの重労働をしている。
授業は公欠扱いで、とにかく見回りと書類整理をしている。
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