chapter⑪

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家に帰るや否や、御飯そっちのけで和幸にキスを迫った。 和幸の気持ちを聞けたのが嬉しくて、家路につく道中でも慎文の頭の中は和幸を抱くことでいっぱいだった。 リビングに入り、コートを掛ける和幸に密着しては、振り返ったタイミングでキスをした。 「慎文、待て。飯はどうするんだよ」 「後でいい。今は和幸がいい…」 「ほしいって俺、病み上が……。んっ」  お腹は空いているが今は和幸が欲しい。和幸から言葉でもらった愛を今度は体で感じたい。戸惑う和幸に構うことなく、言葉を遮り口づけする。彼が病み上がりであることは分かっていても、衝動は止められない。 むしろ自分が和幸の分まで風邪を貰えるなら本望だった。  唇を優しく噛むようにはませていると、彼もその気になったのか応えてくれるようになった。唇が触れ合う音をさせながら、全身が解けてしまうくらいに熱く舌を絡ませる。  濃厚なキスにその場で腰を抜かしてしまった和幸をお姫様抱っこして抱え、寝室まで運ぶとベッドに寝かせた。 キスをしながらベストを脱がせ、ネクタイを外し、ワイシャツの釦を外す。和幸の日に焼けてない白い肌が露わになると慎文をより興奮させた。  その白い肌に引き寄せられるように口づけをする。 和幸は自分のものだとマーキングするように夢中で強く吸い付いたせいか、彼の上半身に桃色の斑点ができる。自分のキスマークで一杯になるのが嬉しい。胸の突起を親指と人差し指で摘まんで捏ねてみると和幸は甘い息を漏らし始めた。 「はぁ……」  口元に手の甲を当てながら顔と体を火照らせている和幸が可愛い。もっと自分で感じてくれている声が聞きたくて舌先を使って舐めてみる。 「ん……。はぁ……やすふみっ」  舐めては甘噛みして、もう片方の手で反対側を弄る。そうしているうちに和幸は膝をモゾモゾと擦り合わせ始めていた。張り詰めてズボンから押し上げているソレを示すかのようにスラックスのウエストを持ち上げる。 「やすふみっ……」  潤ませながら此方を見てくる瞳が触ってほしいのだと訴えている。慎文は和幸のスラックスのベルトを外し、チャックを下ろすと下着ごと脱がせた。
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