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「かずゆき……」
「んっ……。はぁ……」
慎文の首を抱きながら腰を上下に動かして喘ぐ和幸が艶っぽくて愛おしい。
彼の先端の雫が自分の腹部を濡らしていく。和幸の中から伝わる熱と刺激によって自分の全てが和幸に包まれている感覚が嬉しくてたまらなかった。
「和幸えろい……」
「あ、んっ、うるせー……。俺だって、会えない間、お前とこうしたいって思って……」
普段の和幸から考えられない程の熱視線に気持ちが浮き立つ言葉。嬉しさで居た堪れなくなった慎文は和幸の首筋に顔を埋める。和幸の肌、体温、匂いすべてを独り占めしたい。
「和幸の目も鼻も口も身体も、全部好きっ」
腰を揺すって自分を求めてくる和幸に高揚しながら、括れを掴んで腰を支えてやると彼に手伝うように自分の腰を突きあげる。
「あっ、やすふみっ」
息をあげながら甘い和幸の声が耳にこだまする。
突き上げと揺さぶりが和幸の敏感な壺を強く刺激するのか、切羽の詰まったような声で名前を呼ばれる。
もう少し追い込んでやったら、達しそうなほど唇を噛みしめて堪えてる。このまま一気にイかせてやりたいところだったが、慎文はまだ一番聞きたい言葉を聞けていない。和幸の腰をがっちり抱きかかえて腰の動きを止めると、上目遣いで彼を見つめる。
「和幸、好きって言って？」
「なっ……。このタイミングでっ」
和幸から好きと言う言葉が聞きたい。この状況で意地悪いと分かっていても、こんな時くらいじゃないと和幸は素直に口を割ってくれないような気がした。
「言って？じゃないと和幸をイカかせてあげられない」
和幸の鈴口を親指で堰き止めながら、じわじわと腰を動かして、加減をして中を掻き回す。
「やっ……。やすふみっ、それはっ……。いや」
時折押し寄せてきているだろう快感への波に苦しむ和幸が不謹慎にも愛おしいと思えてしまう。
「和幸っ、早く言って？俺も限界だから……」
自ら意地悪をしているものの、張り詰めた状態で和幸の中にいる自分も快感に負けてしまいそうになる。
「はっ……。うっ……。す……きっ」
快感に耐えながらも和幸を虐め続けていると漸く甘い吐息と共に和幸から「すき」と聞けた。嬉しいけど一回だけじゃ足りない。「もっと言って？」と強請る。
「すきっ……。やすふみっ、すきっ、すき」
慎文が強請ると、言葉にして吹っ切れたのか狂ったように和幸が好きっと呟いてきては自ら腰を動かしてくる。
慎文はそれに応えるように彼の唇に触れて、貪るようにキスをすると、堰き止めていた親指を離して上下に扱いて愛撫する。
中と外で刺激を与えた和幸は程なくして、背中をしならせながら達すると、慎文もほぼ同時に和幸の中へ熱を解放させた。
もう嫌われているなんて思わない。和幸は素直に話してくれる性格ではないから勘違いをして不安になったりするけど、確かに和幸に愛されている。そう感じた。
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