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絶対王政
私がこの国の王になり1年が経つ。「肉」と言えば高級ステーキが直ぐに出るし、「酒」と言えば高級ワインが運ばれて来る。叶わない望みなど無いと言っても過言では無いだろう。
そんな恵まれた生活を過ごしていると、遂に、時を止める事だって出来るようになった。今、私の視界にいる家来達は、各々仕事をしているが、私が一度指を鳴らすと……。
「パチンッ」
◆王の家来達は必死で動きを止め、静まり返った宮殿の中は、わずかにカチカチという秒針の音だけが聞こえている。◆
この通り。全員が動かなくなるのだ。再び指を鳴らすと……。
「パチンッ」
◆王の家来達は安堵の表情を浮かべ、仕事を再開した。◆
何事も無かったかのように時が動き出すのだ。どうだ? 凄いだろう?
まあ時々、時を止めた世界でも動ける人物が現れるのだが、その時は問題無い。この剣で首をはねてやれば良いのだ。過去に家来を3人程殺める事になったが仕方無いだろう。
時を止めた世界で動けるのは私だけでないと意味が無いのだから。
了
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