自宅で

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自宅で

愛が深夜タクシーで自宅に帰ると愛の父親の田名部隆志と母親の田名部真子が寝ないで待っていた。 「遅かったな愛~ちょっと話があるんだここに座りなさい」両親に言われて愛はキッチンの椅子に座った。 「話って黒づくめの男の話?」 愛は両親に言った。両親は「そうだよ。今、彼から電話があって全てを愛に話したと言ってたよ」 愛は「じゃあ本当なのね?殺し屋を雇ったって話は」 両親はゆっくりと話始めた。 「そうよ。やっと思い出したのね。あなたは高校二年生の時から同じクラスの横田春彦と付き合ったの~始めはうちに来て交際していますと言って、愛を大切にすると約束してくれたわ。 始めは、とても明るくて礼儀正しい青年に見えた。 私達も夕飯をご馳走して横田を歓迎していたわ。 ところが数ヶ月たった頃、愛が携帯電話で横田と 何か揉めているような会話をしているところを聞いたの。愛は泣いていたわ。私とお父さんは愛に尋ねたわ。愛は何でもないと言っていたけど携帯電話を 持って震えている愛が私は心配で仕方がなかった。 それが何回か続いた時、そう、あれは愛が高校卒業する時、初めて愛が私と父さんに全て打ち明けたの。春彦と別れたいってでも、別れ話しをすると 物凄くキレて怒鳴り付けられるって、 彼は別れてくれないってどうしようって。 警察に相談したけど取り合ってくれなかった。 ただの喧嘩だと言ってね。愛が具合が悪いと 言っても無理やり週末にデートするように迎えに 来るって、断ると酷いキレようで怖い。 それに両親に何かされてもいいのかと脅されていると愛から聞いたの。だから私は殺し屋を雇ったの 愛にもうすぐ横田がプロポーズをするかも知れないと思ってね。 前にうちに来た時、私の前ではいい青年を演じていた横田だったけど、愛さんとの将来を考えてるなんて私達が何も知らないと思って言い出したからね。 そして、愛が何度も別れたいと言っても横田は別れないからあなたはだんだん諦めて、いつの間にか 横田の思い通りに動くようになった。 それに愛の今の会社も横田春彦の父親の会社に無理やり暴力で愛は入社させられた。逃げられないように。 私達も愛も会社を辞めさせてほしいと何度も言ったのに横田春彦はそれなら、お父さんの会社の大型 取引を取り止めにすると愛に言ってきたと愛から聞いたのよ。でも、もう父さんは定年だから大丈夫だからね。辞めても~ごめんね愛」 愛は言った。「私も思い出したの……無理に春彦に合わせていた事……あの黒づくめの男に頼みましょう。それしか私達は助からない。今春彦に何度も 言ってきたの。別れてほしいってでも、私の話を聞いてはくれなかった。嫌だと言って……。後、春彦はあの黒づくめの男を昔見たことがあるって親戚の 忍って子が殺されたんじゃないか?って殺し屋は 子供でも殺すんだね~土手で死んでいて死因は原因不明で亡くなっていたって」 その話を愛がした瞬間……両親の顔はみるみるうちに青くなっていった……。
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